2026年1月9日 木田国際税理士事務所 代表 税理士 木田穣
マレーシアは、シンガポールやタイと並んで日本人に人気の移住先ですが、ここ数年でビザ制度が激変しています。
今回は、マレーシアビザの正規代理店であるトロピカルリゾートライフスタイル様をお招きし、最新のPVIP(プレミアムビザ)と、2025年に大幅刷新された新MM2H制度について徹底比較しました。
マレーシアの長期滞在ビザ(MM2H)は、1996年のシルバーヘア・リタイヤメント・プログラムに端を発し、2002年から現在のMM2Hとして広く知られるようになりました。
当時は、日本の年金の3分の1程度の予算で優雅な老後を送れる「リタイアメントビザ」としての性格が強く、多くの日本人が移住しました。しかし、マレーシアの経済発展や物価上昇に伴い、2020年以降、条件の厳格化や一時停止を経て、現在は「資産家・投資家向け」のビザへと姿を変えています。
新制度では、シルバー、ゴールド、プラチナの3つのランクに分かれ、それぞれ定期預金額や不動産購入義務が設定されています。
【シルバーカテゴリーの例】
・対象:25歳以上 ・定期預金:15万米ドル相当(約2,250万円)
・不動産購入:必須(60万リンギ〜/約2,100万円〜)
・滞在義務:50歳未満の場合、年間合計90日以上の滞在が必要
特徴的なのは、以前は必須だった「国外収入証明(月額約100万円以上)」や「資産証明」が、新MM2Hでは不要になった点です。これにより、無収入のアーリーリタイア層でも、一定の預金と不動産購入さえできれば申請が可能になりました。
ビザ発給のために預け入れた定期預金は、不動産購入や医療費などの目的であれば、1年後以降に最大2分の1まで引き出すことが可能です。
【2025年5月の重要な改正ポイント】
定期預金の引き出し対象となる不動産について、取得時期の制限が明確化されました。
・プラチナ、ゴールド、シルバー:ビザ承認の「2年前」までに購入した物件が対象
・経済特区(SEZ):ビザ承認の「6か月前」までに購入した物件が対象
以前はビザ取得後に購入することが前提でしたが、この改正により「すでに物件を持っている人」がより活用しやすい仕組みとなっています。
MM2Hの条件(シルバーで60万リンギ以上)を満たしていても、州ごとの外国人購入規制には注意が必要です。
・クアラルンプール(KL):外国人は原則100万リンギ(約3,500万円)以上の物件しか購入できません。
・郊外(セランゴール州など):エリアによっては200万リンギ以上の物件でないと外国人が買えないなど、さらに厳しい制限がある場合もあります。
つまり、ビザの条件よりも「現地の不動産規制」の方が高額になるケースが多いため、立地選びには戦略的な検討が欠かせません。
現在のマレーシア移住は、単にビザを取得するだけでなく、現地での不動産投資や居住実務、さらにはお子様の教育ビザとの噛み合わせを総合的に判断する必要があります。
特に、2026年以降に移住を検討されている方は、ご自身の年齢や滞在予定日数、働きたいかどうか(PVIPなら可能)に合わせて、最適なカテゴリーを選ぶことが成功の鍵となります。
【マレーシア移住・税務に関するご相談】
料金:1時間 44,000円(税込)
お問い合わせ:kida@wbj-tax.com(担当:山本)
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